浅田彰と松浦寿輝というゴダール研究の泰斗2人が対談するのは、とても嬉しい企画であった。
この本のページ数は少ないが、内容はとても濃い。2人がそれぞれ独自のゴダール論を展開していて、難解なものもあるが読み応えはある。このような企画をぜひ再びして欲しい。
浅田が北野武の映画を称賛していて、音楽が彼の映画をダメにしている、音の使い方を学ぶためにゴダールの『新ドイツ零年』でも観ればいいんじゃないかと言ったら、北野は観たけど猫に小判だった(笑)と言ったらしい。だがその後の彼の映画に、相変わらず例の音楽を使っているのはやや残念である。
私は浅田彰と松浦寿輝の本を何冊か読んでおりどちらも好きなのだが、どちらかというと個人的には、浅田彰の方が共感できることが多いので好きだ。この本の二人の対談によって違いがよりハッキリすることになった。
彼らのゴダールの本は、他に浅田彰『映画の世紀末』や松浦寿輝『ゴダール』がある。